知られざるカーリースの罠についてお伝えしていきたいと思います。
最近はテレビでCMも頻繁に放送されるようになってきており、カーリースの知名度はだいぶ上がってきました。
ネットで調べてもCMを見て興味がわいたという方はかなり多かったです。
ですがCMの内容を鵜呑みにしてよく確かめもしないまま契約するのは非常に危ないといわざるを得ません。
カーリースには理解していない人を食い物にする罠がたくさん仕掛けられているので契約する前にしっかりと理解しておきましょう。
カーリースは支払総額が高い
根本的な話になりますが、カーリースはリース会社が私たちの代わりに車を購入してくれてそれを貸し出してくれるサービスです。
慈善事業ではなくビジネスなので当然そこには利益が発生しています。
その利益は私たちから得ているもので、普通に購入した場合とリースした場合に生じる差額が利益になっているというわけです。
つまり何が言いたいかというと、カーリースが購入よりも安くなることはまずありません。
たまにリースの方がお得だと書いてあるサイトが見つかりますが、あれにも裏があります。
例えば5年契約でリースの方が購入よりも30万円お得だと書いてあったとしましょう。
ですが5年契約のリースだと次の5年を使うのにまた同じ金額でリースをしなければいけません。
購入の場合は維持費だけで済むので次の5年間を見ればその差は一目瞭然になるでしょう。
また仮にきっちり5年しか使わないとしても購入していた場合はその車を売却することでリースよりもコストは安くなるでしょう。
つまりどんなにあがいてもリースが購入より安くなることはありません。
月々の負担だけじゃないことがある
テレビCMでは月々8000円で新車に乗れるというような宣伝をしているところもあります。
実はこれにも罠が隠されています。
このように極端に安い場合は月々の負担に加えてボーナス払い(ボーナス加算)が設定されていることがほとんどです。
例えばある車では月々8000円となっていましたが、ボーナス払いが年2回約8万円となっていました。
仮に5年契約だとすると50回の支払は8000円で済みますが、残りの10回は8万円となってしまい、知らずに契約してしまうと大変なことになりかねません。
またこのような安いプランではメンテナンスがついていなかったり必要なオプション装備がついていなかったりします。
納得したうえで契約するのならいいのですが、気付かずに契約してしまうと思いと違ったということになるので料金が安い場合はほかの支払がないかをきちんと確認しておきましょう。
契約満了時に支払いが生じることがある
リース会社によっては契約の際にオープンエンド方式かクローズドエンド方式を選択することになっています。
これらの違いについては以下のページを参考にしてください。
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オープンエンドとクローズドエンドの違いをわかりやすく解説
オープンエンドとクローズドエンドの違いをわかりやすく解説していきたいと思います。 個人向けであっても法人向けであってもカーリースの契約をする際は「オープンエンド方式」か「クローズドエンド方式」を選択す ...
オープンエンド方式で契約していた場合、契約満了時に車が買取れるというメリットがありますが、その前に残価の精算を行わなければいけません。
残価の精算とは設定していた残価と実際の価値に生じた差額を金銭のやり取りで埋めるというものです。
微妙な書き方をしたのは残価によってはこちらが支払わなければいけない時と払い戻しがされるときがあるからです。
一例をあげると次のような感じですね。
例・・・残価:50万円 実際の価値:30万円 → 契約満了時に20万円の支払い
【残価が低い場合】
例・・・残価:30万円 実際の価値:40万円 → 契約満了時に10万円の払い戻し
必ずしも支払いが生じるわけではないのですが、そうなることもあるということを覚えておきましょう。
メンテナンスがついていても自己負担が必要なことがある
カーリースを利用する場合はメンテナンスプランを付ける人がほとんどだと思います。
自分でメンテナンスを行うよりは手間もかかりませんし料金的にも得をすることがありますからね。
ただし業者によって用意されているメンテナンスプランは異なっており、プランによっては細かい消耗品などの交換が入っていないこともあります。
例えばオリックス自動車だとどのプランにもメンテナンスがついてくるのですが、例えばブレーキパッドやバッテリーの交換、ワイパーゴム、エアコンのフィルターといった消耗品はメンテナンスに含まれていません。
長く使用していれば当然これらの交換も必要になるのでその分費用が発生してしまうというわけです。
だいたいの目安ですが5年で10万円~15万円ぐらいの負担になると思っておくといいでしょう。
これが嫌ならあらかじめ消耗品の交換まで含まれているメンテナンスパック(コスモのゴールドパックなど)を利用するようにしましょう。
まとめ
カーリースは基本的にまとまった資金を用意するのが難しく、支払総額は高くなっても支出を一定にしたいという方に向けたサービスとなっています。
誠実なリース会社があるのも事実ですが、一部の業者はわざとかと思われるぐらいわかりにくい契約プランになっていて、よくわからずに営業の言うままに契約していたらとんでもないことになったということもあり得ます。
しかもカーリースは一度契約したら途中で解約できないので満了までの数年間はつらい思いをすることになります。
そうならないためにも契約する際はきちんと内容を把握してからするようにしましょう。
きちんと理解しておけばカーリースは非常に便利なサービスなので以下の項目に当てはまることがあるなら利用を検討してみてもいいと思いますよ。
カーリースに向いている人
- まとまったお金が用意できない人
- 月々の負担を一定にしたい人
- 維持管理を丸投げしたい人
- 決まった期間だけ車が必要な人