個人向けのカーリースを選択することにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?
近年、若者の車離れが深刻化する中でカーリースを選択する人も増えてきました。
一般社団法人日本自動車リース協会連合会が発表したデータによると、2018年時点における個人向けのカーリース車両の保有台数は25万6,936台となっており、この数字は前年同期比で120%を記録しています。
更に2022年には約93万台にシェアが拡大すると予想されており、今後ますます利用者が増えていくことは間違いありません。
CMも頻繁に流れているため一度はどこかの企業のものを見たことがある方も多いでしょう。
CMでは非常に耳当たりのいいことを言っていますが、それを鵜呑みにしてしまうと後々痛い目にあってしまうこともあります。
そのためカーリースのデメリットをきちんと把握しておくことはとても重要になります。
なお個人向けカーリースのメリットに関してはこちらのページで解説しているので参考にしてください。
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カーリースを選択するメリット【個人向け】
個人向けのカーリースを選択することにはどのようなメリットがあるのでしょうか? 近年、若者の車離れが深刻化する中でカーリースを選択する人も増えてきました。 一般社団法人日本自動車リース協会連合会が発表し ...
距離制限がある
カーリースを利用するときは必ず月間走行距離を設定することになります。
走行距離はプランや会社によって異なりますが、だいたい500㎞、1000㎞、1500㎞あたりから選ぶことになると思います。
走行距離を超過してしまうと当然追徴金が発生してしまうので、常に距離のことを考えながら車に乗る必要があります。
特にドライブが好きで頻繁に遠出するという方にはストレスになるかもしれませんね。
ただし自身の走行距離をきちんと把握しておけばそれに合わせて設定するだけなので過剰に心配する必要もありません。
残価リスクがある
カーリースを行うと残価を設定することになるのですが、残価には予想できないでリスクが潜んでいます。
残価とは?
残価とはその言葉通り残っている価値のことで、カーリースでは契約満了時に車両にどれだけの価値が残るかを設定することになります。
例えば300万円の車を5年リースするとして、5年後の価値が3分の1になるとしたら残価は100万円ということになります。
つまりリース時には200万円を5年間の分割で支払うということになりますね。
残価は保証されない
残価はあくまでその時の市場価値による予測なので価値が補償されているわけではありません。
例えば残価を100万円に設定していても実際には90万円になってしまうこともあります。
残価が設定より下回っていると当然追徴金を支払うことになります。
車体は原状回復が原則
残価が下回ってしまうのは何も市場価値が変動してしまうからだけではありません。
事故による破損、車体のこすり傷、車内の汚れ、これらはすべて残価の減額対象となります。
またカスタマイズやドレスアップも認められておらず、原状回復できないようなものだと追徴金を支払う必要が出てきます。
このようにカーリースだからといって油断していると契約満了時に痛い目を見ることになります。
途中解約はできない
カーリースは基本的に途中で解約することができないようになっています。
もし解約する場合は高額の違約金を支払わなくてはならなくなります。
そのため途中で別の車に乗りたくなっても契約満了までは我慢して乗り続ける必要があります。
また契約プランの変更も途中でできないようになっています。
そのため契約時にきちんと先のことを見据えてプランを考えておく必要があります。
支払総額が高くなることも
カーリースを利用すると購入する場合に比べて支払総額が高くなることがあります。
感覚的にはクレジットの分割払いのようなもので、一括で支払った方が安くなるのはわかっていても経済的な状況から分割を選択するという場面は多々あると思います。
カーリースの場合契約年数が長くなるほどその傾向が顕著に表れるようになっています。
それならば短期間での契約の方がいいのかということになりますが、そうすると月々の支払金額が高くなってしまうため一長一短だともいえます。
月々の負担が安定するという面はメリットであるといえるので両者を天秤にかけて自分に合っている方法を選択するのが一番いいといえるでしょう。
まとめ
カーリースには以下のようなデメリットがあることがわかりました。
- 距離制限がある
- 残価リスクがある
- 途中解約はできない
- 支払総額が高くなることもある
そのため車に対して次のように思っている方にはカーリースは向いていません。
- 廃車になるまでずっと乗り続けたい人
- 金利や手数料は少しでも安いほうが良い人
- 現金一括で買える人
- できるだけ自分好みにカスタマイズしたい人
- 走行距離が長い人
デメリットがある半面当然メリットもあるのでカーリースが自分に向いているのかよく考えたうえで利用するかどうかを決めるようにしてください。