車でリースバックを利用するメリットとデメリットについてお伝えしていきたいと思います。
法人向けのカーリースは以前から利用されてきましたが、最近では個人向けのサービスの利用者も増えてきています。
CMが流れることも増えてきましたし、リースと同じようなサブスクリプションというサービスも出てきています。
利用するかどうかは別として購入する以外に選択肢が増えることは消費者にとってはいいことですよね。
カーリースを利用する一つの方法としてはリースバックという方法もあります。
リースバックとは?
リースバックとは今所有している車をリース会社に売却してそれをリースしなおすというものです。
使用権がそのままに所有権がリース会社に移ることになります。
契約期間については通常使用すると考えられる総使用期間のうち、未経過の期間分がリースになることが多いようです。
例えば社用車の基準使用年数が60ヶ月(5年)とすると、すでに20ヶ月が経過しているという場合は残りの40ヶ月がリース期間になるという感じです。
複数台車を所持していて購入年数がバラバラであってもその車に応じた利用年数を設定してくれることになります。
ここまで読んで気がついた方もいるかもしれませんが、リースバックは基本的に法人向けのサービスとなっています。
その理由をメリットとデメリットから考えてみましょう。
リースバックのメリット
リースバックを利用するメリットは次のようなことが考えられます。
■車両の管理が楽になる
リースバックを利用すると車両の管理をすべてリース会社に任せることができるようになります。
メンテナンスであったりコスト管理、書類の発行などですね。
車の台数が増えてくると管理だけでもかなりの手間がかかってしまうため車両台数が増えるほどメリットは大きくなります。
■経費として計上できる
リース料金の中には本体代金だけでなく税金や保険料まで含まれています。
これらをすべて経費として計上できるようになるため節税効果にもつながります。
■まとまった資金が手に入る
リースバックすると一時的にとはいえ車を売却した分のお金が入ってくることになります。
長い目で見ればすべてリース料金で消えますが、当面は事業を展開してくための資金として活用することもできます。
経費として計上できたり管理業務が楽になるのが最大のメリットなのですが、これらは法人ならではであるため個人には関係ありませんよね。
ちなみに売却価格は原則として帳簿価格(未償却残高)となっているため損益が発生することはありません。
リースバックのデメリット
一方でリースバックによるデメリットも少なからずあります。
■支払総額が高くなる
車をせっかく購入していたのにリースにし直すと契約期間分だけ金利が発生することになります。
これは購入していればかからないお金なので支払総額で見ると損をすることになります。
ただし管理業務が楽になりその分の人件費が浮くと考えるとメリットの方が大きいとは思います。
■利用に制限ができる
リース車両になると走行距離に制限ができたり傷がついたら直さないといけないなどの制限が出てきます。
そのため契約プランが今の利用状況から大幅にずれているとリースバックを利用しない方がいいかもしれませんね。
これについては契約の際にしっかりと確認しておくようにしましょう。
個人で利用することは可能?
中には個人で車のリースバックを利用したいと思っている方もいるようです。
私が調べた限りでは現時点で個人でリースバックが利用できる業者はありませんでした。
これはすでに車を購入している場合はメリットがほとんどないからです。
車の管理は法人ほど手間がかかるものでもありませんし、所有台数も多くても2台から3台ぐらいだと思いますしね。
これだとリースすることによる支払額が高くなるデメリットの方が大きくなってしまうでしょう。
なので今後もリースバックが個人向けに提供されることはないと思いますよ。
まとめ
リースバックは法人・個人事業主に向けたサービスです。
所有していた車をリースにすることで管理業務を楽にすることができ、費用をすべて経費として計上できるようになります。
売却による損益は発生しませんし、保有している車を一括で管理できるようになるので非常に大きなメリットがあります。
法人向けのリースプランを提供している業者なら大抵リースバックも取り扱っているので、とりあえず大手3社あたり(オリックス、住友三井オートサービス、日本カーソリューションズ)から調べてみるといいと思いますよ。