軽自動車のカーリース料金が1万円以下になるカラクリについてお伝えしていきたいと思います。
以前はカーリースといえば法人が当たり前でしたが、最近では個人向けのカーリースの需要も増えてきました。
2018年時点での個人向けカーリースの契約数は約25万台となっており、2022年にはこれが約93万台に増えると予想されています。
法人も含めたカーリースの契約数は2018年の時点で約350万台といわれているので割合にしたらたったの7%しかありませんが、徐々に増えているのは間違いありません。
契約数の増加の背景には若者の車離れもあるといわれていますが、これをビジネスチャンスだととらえ各リース会社が個人向けのカーリースに力を入れてきたことも考えられます。
どことは言いませんがカーリースのCMを見たことがある方は多いと思います。
特に軽自動車のリースに至っては月々8000円から乗ることができるなんて宣伝しているところもあるぐらいです。
本当にそのぐらい安く乗れるのならありがたいですが1万円以下で乗れるなんて本当になるのでしょうか?
実はこの裏には巧妙なカラクリがあるので騙されないように事前にしっかりと理解しておくことが重要です。
ここでは軽自動車のリースが安く見える理由を1つずつ見ていきたいと思います。
理由1.中古車が多い
軽自動車の1万円以下のリースを掲げているところは中古車を取り扱っているところも多いです。
別に中古車でもいいという方はそれでいいのですが中古車には中古車特有のデメリットもあります。
- 在庫が少ない
- 複数のオーナーに乗られている可能性が高い
- 変な癖がついていることがある
- 走行距離が長いことがある
- 目に見えない劣化があることがある
中古車だからしょうがないといわれればそれまでですが、あるリース会社のサイトにはリースする車の情報として走行距離が10万キロ以下と書いてあるものもありました。
これが2万キロ3万キロ程度ならいいですが8万キロ9万キロも走っていたら車としてはかなりくたびれていますよね。
きっちり距離が開示されているものなら問題ありませんがこのようにあいまいな表現がされているものには注意が必要になります。
理由2.頭金・ボーナス払いが入っている可能性がある
中には新車の軽自動車で月々1万円以下という宣伝をしているところもあります。
これは確かに嘘ではないのですが、月々の支払いに頭金が含まれていたり年2回のボーナス払いが含まれていることも多々あります。
特にボーナス払いは多く、月々1万円以下でもボーナスの時だけ4万円5万円の支払いを求められることになります。
サービスとしてはまっとうでよくある支払方法なのですが、それを隠すように宣伝しているのは正直いただけないですね。
契約の際にはちゃんと説明されると思いますが、そういった支払い方法があるということは頭に入れておいた方がいいでしょう。
理由3.必要な装備がついていない
カーリースでは車の装備がオプションになっていることが多々あります。
主なところではカーナビやETCで、絶対に必要というわけではありませんがないと不便に感じることもあるでしょう。
リース会社の中にはマットさえもオプションにしているところもあるので、そういった装備をすべてつけていくと結局1万円以内には収まらないようになっています。
よって1万円以下で済むのは車は走れば十分だと思ってる方だけですね。
理由4.メンテナンスが含まれていない
これが最も大きい理由になるのですが、安いカーリースプランにはメンテナンスが含まれていないことが多々あります。
このメンテナンスには日ごろのメンテナンスのほかに車検であったり法律で定められているメンテナンスなども含まれます。
いわゆる車の維持費というやつで、安いプランにはこれらが含まれていないことが多いのです。
これらの費用は車に乗るうえで絶対に必要なものになるので、できれば契約内容に含まれているプランに加入するのが望ましいです。
ただしそういったプランに加入すると1万円以下になることはまずないでしょう。
理由5.契約期間が長い
カーリースは簡単に言うと料金を分割にするサービスなので支払い回数が多くなればなるほど1回の金額は安くなります。
カーリースでいう支払い回数は契約期間のことで、新車では7年、9年あたりを設定しているところが多いです。
中古車では短期リースを提供しているところも多いのですが、料金が安いところは中古車でも長期リースになっていることが多いです。
もちろんリース期間は選べるようになっていることが大半ですが、リース期間を短くすると当然1回の支払金額は高くなります。
例えば中古車で初年度登録が2011年となっており、リース期間が7年になっていたらどう思いますか?
すでに8年も経過しているのにここからさらに7年間も使うことになるわけですよね?
軽自動車で15年も酷使するのは個人的にはちょっと抵抗がありますね。
まあこの感覚は人それぞれなのでそれでもかまわないという方はそれでいいと思いますよ。
まとめ
以上のような条件をすべてクリアした時初めて月々1万円以下で乗ることができるようになります。
契約してみればわかりますが実質的にこれをすべてクリアするのは不可能に近いですね。
必要なサービスをすべて付帯していくと安い軽自動車でも月々2万円前後ぐらいにはなってしまうのでそのつもりで車を探した方がいいと思います。
CMや広告ではいかにも安さが強調されていますが、そういった情報に惑わされず自分が納得できる契約をするようにしてくださいね。